先日、地図ソフトで「ゆいの花公園」付近を眺めていたら、画面下の方(南)から「万葉植物園」と言う文字が目に飛び込んできました。JR武蔵野線市川大野駅の直ぐ近くなので、早速行って見ることにしたのです。入口は、長い上り階段の先にあり、駅から5分ほどかかりました。
2階建ての民家は管理棟で、休憩室兼展示室や資料室兼図書室及び16畳の和室研修室があるそうですが、当面、利用中止になっていました。
市川市は、古くは国府が置かれ国分寺も建立された由緒ある地であり、真間の手児奈の伝説(詳しくはこちら)も残されており、深い歴史につつまれる街です。これを背景に、緑溢れる潤いのある街づくりの一環として、ここに万葉植物園を開園いたしました(1989年)。
ここには約155種類の植物を万葉時代の自然が偲ばれるよう構成し、万葉人の文化に親しめるよう、当時の生活に使われていた有用植物の栽培区を設けています。万葉の小径をゆっくりと散策すれば、四季折々に美しい草本を楽しんでいただけることでしょう。(案内板より)
前置きが長くなりました。以下、園内を反時計回りに歩いて見た花や木です。写真の下は、万葉集に収録の歌です。一部の木や花にはそれらを紹介した立て札もありました。
下つ毛野 みかもの山のこ楢のす まぐはし子ろは 誰が笥か持たむ
巻14-3424
カリガネソウ(雁金草)
シソ科カリガネソウ属の 多年草。北海道、本州、四国、九州の山地に自生
別名:ホカケソウ(帆掛草)など。花期は8~9月。万葉集には出てこない
ヤブラン(藪蘭)
クサスギカズラ科ヤブラン属の常緑多年草。東アジアに分布
花期は8~10月。万葉名はやますげ(山草、山菅)
柿本人麻呂 巻11-2456
ツルボ(蔓穂)
キジカクシ科ツルボ属の多年草(球根植物)日本、東アジアに分布
花期は8~9月。万葉集には出てこない
ヤマハゼ(山櫨)
ウルシ科ウルシ属の落葉小高木。関東地方以西〜沖縄の山地に分布
紅葉が美しい。万葉名は、はじ、はにし
園内の風景その1
萩のトンネル
ヤマハギ(山萩)
マメ科ハギ属の落葉半低木。アジア原産
花期は7~10月。万葉名は波疑・波義・芽子・波岐・山萩
万葉集で1番多く詠まれているのはヤマハギで、その数は141首もある
弓削皇子 巻2-120
我がやどに韓藍蒔き 生ほし枯れぬれど 懲りずてまたも 蒔かむとぞ思ふ
山部赤人 巻3-0384
2022年9月10日撮影。
(つづく)
"市川市「万葉植物園」にて(1) コナラ、カリガネソウ、ヤブラン、ツルボ、ヤマハゼ、ヤマハギ、ケイトウ"へのコメントを書く