世界らん展日本大賞2019にて(9) 特別展示 食虫植物と神秘的な花々・光るシクラメン

 2月15日から22日まで開催された世界らん展日本大賞2019では、いくつかの特別展示がありました。その中から、今回は「食虫植物と神秘的な花々」展と、同時展示の「世界初公開の光るシクラメン」を取り上げました。外部の光が入らないよう、ボックスの中に展示してあります。

< 食虫植物と神秘的な花々 >

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 「ウツボカズラ」の和名で知られる食虫植物の一種であるネペンテス属は、「ボルネオ島(カリマンタン島)」をはじめとする東南アジアの熱帯地域を中心に、遠くアフリカのマダガスカル島まで広く分布しています。自生地の環境は低地~標高3,000m付近の高地まで様々で、100種を超える原種が存在し多種多様な形をしています。
 ネペンテス属に見られる特徴的な袋状のものは「捕虫袋(ピッチャー)」と呼ばれ、虫を捕まえる器官です。フタの裏の「蜜腺」から分泌される蜜によって昆虫をおびき寄せて袋の中に落とし込む「落とし穴式」の食虫植物です。落ちた虫は袋の中に堪っている消化液で分解されて栄養となります。
 袋の部分は花や蕾のようにも見えますが、これらは進化の過程で葉の一部が変化したものと言われています。これらの袋には寿命があり、短いもので1~2ヶ月程度、長いものだと1年近くもつものもあります。
 開花時に独特の臭いを放つ原種もあり、この臭いに誘われて来た虫に受粉を助けてもらっています。   (掲示されたパネルから)

ネペンテス・ローウィー(ボルネオ島)   ネペンテス・アンプラリア 'ビッタタ’
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画像 右上のネペンテス・アンプラリア 'ビッタタ’はマレー半島からボルネオ・スマトラ島それにニューギニアに分布しいており、葉先に捕虫袋を付けるほか、根元からも多数の捕虫袋ができる。

 右は、ネペンテス・ベントリコーサ(フィリピンのルソン島北部の固有種)。

 下は、ネペンテス・トルンカータ(フィリピンのミンダナオ島に分布)。
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 食虫植物と一緒にパフィオペディラムが展示されていました。「袋」ができるのは共通ですが、食虫植物は葉の先が変化したもので、虫を溶かして栄養を取る器官なのに対し、パフィオペディラムは花の一部の唇弁が変化したものです。それには虫から栄養を吸収する性質はなく、袋に落ちた虫が這い出るときに花粉を運んでもらうためのものです。
 このように「袋」はあるものの、出来方や役割が全く違うものなので、一緒に展示してあることに非常に違和感を感じました。

 ロスチャイルディアナム(ボルネオ島固有種)   サンエリアナム(ボルネオ島北西部)
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< 世界初公開 光るシクラメン >

緑色に光っていますが、青色LEDを照射しているためです
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 この光る花は、深海のプランクトンから発見された蛍光物質を使って人工的に作られた花です。
 遺伝子を組み替えているから、外の空気に触れないよう、厳重に管理されています。

 初代の光る花として、光るトレニアも一緒に展示されていました。
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 光るトレニアは4年ほど前、国立科学博物館の「ヒカリ展」で初めて見ました。
 「下村脩博士が発見した緑色蛍光タンパク質を、遺伝子組み換え技術でトレニアに入れたところ、花も光らせることに成功した(下村博士は緑色蛍光タンパク質発見で、2008年ノーベル化学賞受賞)」と説明されていたので、このシクラメンにも同じ緑色蛍光タンパク質が使われたのでしょう。


 今年も、大使・大使夫人のテーブル・ディスプレイが展示されました。

     バングラデシュ人民共和国             ベルギー王国
    ラバブ・ファティマ特命全権大使       ラヘル・スレーワーゲン大使夫人
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        モロッコ王国               ニュージーランド
     ファティハ ベナニ大使夫人          ジャネット・ロー大使夫人
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      パラグアイ共和国                 ルーマニア
マリア・リス・アキノ・デ・フロレンティン大使夫人    タティアナ・ヨシペル大使
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 2月16日撮影。
 (つづく)


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