早春のつくば植物園にて(4) オリヅルスミレ、アリサンバライチゴ、ムニンヒサカキ、アマミアセビなど

 3月3日に訪れたつくば植物園で見た花などです。
 多目的温室で、琉球列島や小笠原諸島などに分布する固有種・絶滅危惧種の展示が行われていました。
 今回はその紹介、2回目です。


展示の様子です
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オリヅルスミレ(折鶴董)
スミレ科スミレ属の常緑多年草。日本固有種。野生絶滅(EW)
ランナーを出す植物体が折り鶴に似ている事による命名
唯一の自生地だった沖縄北部の渓流はダム建設で水没
1994年に沖縄本島北部で新たな自生地が発見されているという
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花径は1.5cmほど
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アリサンバライチゴ(阿里山薔薇苺)
バラ科キイチゴ属の常緑小低木。日本(与那国島)と台湾に分布
オオバライチゴ(別名リュウキュウバライチゴ)に似ているが、葉形が
幅広いこと、葉の両面に毛が多いことで区別される。台湾との共通種と
されているが、分類研究の必要な植物だそうだ。枯れた実が残っている
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以前見たときは、こんな花が咲いていました(2015年1月25日撮影)
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ヤエヤマヒイラギ(八重山柊)
モクセイ科モクセイ属の常緑中低木。西表島の固有種。絶滅危惧II類(VU)
別名:イリオモテヒイラギ。山地の林床に生育(島内の3箇所のみ)
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ムニンヒサカキ(無人姫榊)
サカキ科(←ツバキ科)ヒサカキ属の常緑低木。絶滅危惧IB類(EN)
小笠原諸島だけに分布する日本固有種。ヒサカキより細かく分枝する
日本のヒサカキかミクロネシアのテリハヒサカキとする見解もある
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ミツバウコギ(三葉五加皮)
ウコギ科ウコギ属の半蔓性落葉低木。中国、台湾、フィリピンに分布
2014年に宮古島にも分布があることが分かったが、個体数は少ない
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ヒメキランソウ(姫金瘡小草)
シソ科キランソウ属の多年草。日本(九州~琉球列島)、台湾に分布
佐賀が北限。九州産と琉球列島産に花の形態などに異変があり、分類
研究が必要(福岡、佐賀、熊本で絶滅菊酒に指定)
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姫とつくが、キランソウに比べ花は大きく、群生することが多い
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オキナワスナゴショウ(沖縄砂胡椒)
コショウ科サダソウ属の多年草。絶滅危惧IA類(EN)
日本の九州~琉球列島に分布。コショウの仲間
サダソウ(佐多草)と近縁だが、全体的に毛がない。別名:ケナシサダソウ
サダソウの変種とする説もある
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オキナワマツバボタン(沖縄松葉牡丹)
スベリヒユ科スベリヒユ属の多肉性多年草。絶滅危惧II類 (VU)
琉球列島の固有種。海岸の石灰岩上に生育する。沖縄島では観光地に
多く自生し、開発や踏みつけなどによって個体数が激減している
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アマミアセビ(奄美馬酔木)
ツツジ科アセビ属の常緑低木。絶滅危惧IA類(CR)
奄美黄島の固有種。以前は沖縄本島にも分布するリュウキュウアセビと
されていたが、近年、花の形態が異なるため、新種として区別された
アセビの中では花が大きく、葉も肉厚で幅広いのが特徴
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ハリツルマサキ(針蔓柾、針蔓正木)
ニシキギ科ハリツルマサキ属の半蔓性常緑低木。準絶滅危惧(NT)
日本(琉球列島、海岸の琉球石灰岩の上に生育)、台湾~東南アジアに分布
別名:トゲマサキ、マッコウ、マッコー、ハートが実る木(突然変異種)
初夏から夏に、径5mmほどの白い5弁花を咲かせる
TKB2103_158.JPG

イソフジ(磯藤)
マメ科クララ属の常緑低木。絶滅危惧IA類(EN)
日本(琉球列島、小笠原諸島)、熱帯アジアに分布
海岸付近の日当たりの良い環境に生育。護岸工事などで減少している
TKB2103_160.JPG
 3月3日撮影。
(つづく)

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この記事へのコメント

  • 寿々木

    珍しい花を拝見しました。ビオスの丘の天染池の脇に咲いているリュウキュウアセビは、萼の色が薄い緑だったと記憶しています。
     余談ですか昨日TV見ていて気がついたのですが、PCR検査の進まないわけ、省庁の権力争いによるのですね。機械を持っている病院でも予算をくれた省庁に目的外使用を禁じられてるのです。日本人が発見し、世界で4億人が使用したイベルメクチンを新コロナ治療薬として認めない厚生省労働省と一緒です。
    2021年03月10日 13:14
  • 長さん

    寿々木さん、コメントありがとうございます。
    リュウキュウアセビは6年前につくば植物園で見たことがあります。咲き始めの萼は赤いですが、次第に白くなっていました。
    新型コロナで国民が未曾有の影響を被っているのですから、有効と思われる対策は国の責任ですべて行うというのがあるべき姿ですよね。
    2021年03月10日 14:19
  • river

    野生絶滅のオリヅルスミレの再発見のニュースは見たことがあります。日本にもたくさんの絶滅危惧種がありますがよほどの観賞価値か利用価値でもないと関心を持たれることがありません。研究対象にする人以外に目に触れることも少ないです。
    小笠原の植物にはムニンノボタンなどムニンと名が付くものがいくつかありますね。
    2021年03月10日 14:43
  • mina

    こんにちわ
    オリヅルスミレお花が可愛いですね
    スミレはみんな可愛いけれど♪
    緑が一杯。
    空気が爽やかに感じられます
    2021年03月10日 15:41
  • もこ

    オリヅルスミレ可愛いですね
    長さんさんのブログで紹介されている花木
    珍しいものが沢山ですね
    世の中にはまだまだ沢山の
    珍しい植物があるのでしょうね
    2021年03月10日 17:49
  • nobara

    オリヅルスミレ、可愛いですね~~~
    ニョイスミレをちょっと大きくした感じ?
    新たな自生地が発見されてるなんて、嬉しいですね
    アリサンバライチゴ、花だけ見たら、バライチゴとおんなじですね。
    ヒメキランソウは沖縄で群生してるのを見た事があります。
    東急リゾートの庭に溢れていましたっけ!!
    アマミアセビ、この頃住宅地でも見かけますね。
    花が大きく見ごたえがありますもんね。
    2021年03月10日 17:54
  • 目黒のおじいちゃん

    長さん
    珍しい種の企画展が見られてラッキーでしたね。
    生涯で二度と逢えないものが多いと思うとワクワクしますね。
    花が大きいのにヒメキランソウと命名された例はo(^-^)o

    2021年03月10日 19:07
  • コスモス

    珍しい花が並びますね。
    オリヅルスミレは1.5cmですか。
    新たな自生地が発見されて良かったですね。
    印象に残る花ですね。
    ヒメキランソウがキランソウより大きいとは!
    2021年03月10日 19:49
  • 秋月夕香

    こんばんは。珍しい植物がずらり~ですね。すごいです。なかなか会えない植物ばかりですね。よくこんなに集められました。
    オリズルすみれ~かわいい~アリサンバライチゴもなんだか野イチゴの原種みたいな感じですね。奄美馬酔木もお花画大きいのですか、ボリュウムがありそう。
    色々見せていただいてありがとうございます。植物の多さに驚きます。(今さらですが)
    2021年03月10日 20:17
  • 信徳

    ヒメ〇〇〇〇〇は一般的に小さいとか第二番目とかですよネ。
    キランソウよりも花が大きくてヒメとは何物だ!ですね。
    初見の植物ばかりです。
    2021年03月10日 20:30
  • なおさん

     珍しい植物がこれでもかと出てきますね。さすがはつくばの植物園、並のところとは格が違う品揃えですよねえ。
     姉は旦那さんが鹿児島の小学校の先生でしたので、何年か奄美大島で暮らしたことがあるのですが、沖縄のよりも強毒のハブがいますのでうかつに森には入れないようですねえ。
    2021年03月10日 20:59
  • 長さん

    riverさん、コメントありがとうございます。
    オリヅルスミレ再発見のニュースをご覧になりましたか。私は3年前、ここの展示で知りました。
    地味な絶滅危惧種がやはり多いですね。生態研究ではそういう品種も見逃さないことが必要なようです。
    小笠原諸島は昔、ムニンシマ(無人島)と呼ばれていたのだそうですね。
    2021年03月10日 21:17
  • 長さん

    minaさん、コメントありがとうございます。
    オリヅルスミレ、折り鶴というより、小さな蝶が待ったいるような花です。早春なので、どの植物も葉の色が明るいです。
    2021年03月10日 21:20
  • 長さん

    もこさん、コメントありがとうございます。
    今回の展示は希少種ばかりですから、初めて見るものがたくさんありました。
    希少種の保存のためには、こうした品種を多くの人に知ってもらうことも必要なんですね。
    2021年03月10日 21:22
  • 長さん

    nobaraさん、コメントありがとうございます。
    オリヅルスミレはニョイスミレの斑がある花弁を細くしたような感じですね。1994年の再発見は研究者にとっては感激ものだったでしょう。
    アリサンバライチゴ、葉が異なるだけで、花はバライチゴ同じです。
    ヒメキランソウ、ご覧になりましたか。それは貴重な機会でしたね。
    アマミアセビが住宅街に植えてありますか。それはびっくりです。
    2021年03月10日 21:29
  • eko

    珍しい植物ばかりです。オリヅルスミレは可愛いですね。新たに自生地が発見されて良かったですね。
    ヒメキランソウはキランソウより大きいとは…普通は反対小さいものに「ヒメ」ってつくと思っていました。
    アマミアセビも花が大きいとの事、たくさん咲くと華やかでしょうね。
    2021年03月10日 21:31
  • 長さん

    目黒のおじいちゃん、コメントありがとうございます
    希少種の展示は毎年、春先に行われますが、今回は展示された品種数が多かったです。
    ヒメキランソウ、発見者はお姫様にように見えたのかも(笑)。
    2021年03月10日 21:32
  • 長さん

    コスモスさん、コメントありがとうございます。
    オリヅルスミレは見慣れたスミレ類からすると花が小さく、可愛いです。沖縄島の北部はまだ人があまり足を踏み入れていない地域があるのでしょうね。種の保存のためにも米軍基地は無くすべきです。辺野古なんてもっての外ですよ。
    植物名ではヒメは小さいと同義語ですが、命名者にはお姫様に見えたのかも。
    2021年03月10日 21:36
  • 長さん

    秋月夕香さん、コメントありがとうございます。
    この希少種たち、数が多いですが、これでもつくば植物園が収集している希少種のほんの一部です。
    アマミアセビは普通のアセビと比べてみれば少し大きいかなという程度です。写真ではメジャーを添えない限り、本物の大きさが分かりません。
    2021年03月10日 21:41
  • 長さん

    信徳さん、コメントありがとうございます。
    ヒメキランソウの命名者は、ヒメに私たちが考えていることとは別の意味を込めたのではないか、そんな想像をしています。
    2021年03月10日 21:43
  • 長さん

    なおさん、コメントありがとうございます。
    つくば植物園の希少種収集はこれでもほんの一部ではないかと思います。これまでに何度か展示を見ていますが、一度にこんなに展示されたのは初めてではないかと思います。
    奄美大島の猛毒ハブは人工の3倍以上いるらしいです。そのために森に入る人は少なく、種の保存にとっては良い方向に働いているようです。
    2021年03月10日 21:48
  • 長さん

    ekoさん、コメントありがとうございます。
    オリヅルスミレの再発見は研究者にとっても大きな朗報だったでしょうね。
    新種の命名権は原則として第一発見者にありますから、ヒメキランソウの命名者は「ヒメ」に小さいという意味とは違う意味を込めたのでしょう。
    アマミアセビ、びっくりするほど大きな花ではありません(笑)。
    2021年03月10日 21:52
  • 月奏曲

    さすがにダムで水没はやるせないなぁ…

    アリサンバライチゴのお花結構愛嬌あってかわいいw
    2021年03月10日 22:38
  • 長さん

    月奏曲さん、コメントありがとうございます。
    沖縄には名護市以北だけで7つもダムが作られたのですから、植物たちにとっては被害甚大ですよ。
    アリサンバライチゴ、丸い花弁と何本ものシベが特徴です。
    2021年03月10日 22:45
  • うふふ

    オリヅルスミレ、可愛らしいですね。
    ダム建設で水没とはなんと悲しいこと。
    人間が原因で絶滅するのなど絶対に許せません。
    新たな自生地が発見されたのがほんの少し前だったのですね。
    頑張って増やしてほしいです。
    2021年03月10日 22:49
  • イッシー

    いろんなお花が咲いてましたね~。
    私は目立つのだけだけど長さんが詳しく説明してくれるのがありがたいです。
    2021年03月11日 07:41
  • すーちん

    おはようございます
    絶滅危惧種が多くなって
    いくのは心細いです
    少しでも温室で保護ですね
    2021年03月11日 07:48
  • 長さん

    うふふさん、コメントありがとうございます。
    オリヅルスミレ、小さな花ですよね。沖縄北部には11ものダムが作られました。名護市以北だけで7つもダムがあるのです。各地の植物園で希少種を増やして、自生地だったところに植えてもらえるとありがたいですね。
    2021年03月11日 09:26
  • 長さん

    イッシーさん、コメントありがとうございます。
    葉だけの植物もありましたから、希少種を知っていただくためには、説明はどうしても必要だと思いました。
    2021年03月11日 09:28
  • 長さん

    すーちんさん、コメントありがとうございます。
    つくば植物園の努力だけでは限界があります。ここで増やした希少種を全国の植物園に寄贈して、増やしてもらいたいものです。
    2021年03月11日 09:32
  • ロシアンブルー

    オリズルスミレ、名前のようにかわいいですね。
    姫とつくのにキランソウより大きな花というのも不思議ですね。
    絶滅危惧植物類多いですが少しでも保護されれば自生地へ戻せる
    と良いですね。
    2021年03月11日 11:09
  • 長さん

    ロシアンブルーさん、コメントありがとうございます。
    オリヅルスミレ、普通のすみれと比べたら半分くらいの大きさです。
    キランソウより大きな花なのに、ヒメキランソウとはね。普通は小さいという意味に理解しますが、命名者は別の意味を込めたかったのでしょう。
    希少種を自生地に戻すには、研究を深めるとともに、多くの個体を作る必要がありますね。
    2021年03月11日 11:50