早春のつくば植物園にて(3) アマミセイシカ、ナガミカズラ、ムニンタツナミソウ、コナミキ、アカボシタツナミソウなど

 3月3日に訪れたつくば植物園で見た花などです。
 熱帯資源植物温室の東側にある多目的温室では、琉球列島や小笠原諸島などに分布する固有種・絶滅危惧種などの展示が行われていました。
 今回はその紹介、1回目です。


説明パネル
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アマミセイシカ(奄美聖紫花)
ツツジ科ツツジ属の常緑小高木。奄美大島に分布。絶滅危惧IA類 (CR)
やや明るい渓流の岩場などに生育する。花期は3~4月。花径は4~5cm
八重山に分布するセイシカの変種とする見解もある
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アマミアラカシ(奄美粗樫)
ブナ科コナラ属の常緑高木。琉球列島だけに分布する固有種
アラカシの変種。12~3月頃、枝先の葉腋から紐状の花序を下垂、
黄緑色の小花を多数つける。花後に、径1~3cmほどの堅果をつける
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サキシマエノキ(先島榎)
ニレ科エノキ属の落葉小高木。絶滅危惧IA類 (CR)
海岸付近の日当たりの良い岩場に生育。セレベス島とニューギニアに分布
日本では宮古群島の数カ所のみ。隔離分布なので、固有性の調査が必要
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ナガミカズラ(長実葛)
イワタバコ科エスキナンサス属のつる性常緑多年草。絶滅危惧IA類 (CR)
日本(西表島)~中国、東南アジアに分布。日本では1973年に西表島で発見、
その後、2004年に牧野植物園とつくば植物園の調査で再発見(1個体のみ)
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植物園でも、このように花が咲くのは珍しいことだという
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ワダンノキ(海菜木)
キク科ワダンノキ属の常緑小高木(~5m)。絶滅危惧II類 (VU)
1属1種の日本固有種で、小笠原諸島の母島の固有種
木本化したキク科で5mにもなるのは珍しく、近縁種は未発見
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シマムラサキ(島紫)
シソ科ムラサキシキブ属の多年草。絶滅危惧IA類 (CR)
小笠原諸島(父島・母島)固有種。やや湿った山地の低木林内に生育
小笠原諸島にはムラサキシキブ属の固有種が他に2種類ある
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ムニンタツナミソウ(無人立浪草)
シソ科タツナミソウ属の多年草。絶滅危惧IB類 (EN)
小笠原諸島(父島・兄島)の固有種
他の日本産種より、花筒が長く、スズメガが送紛していると考えられている
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マメヅタカズラ(豆蔦葛)
キョウチクトウ科フクロカズラ属のつる性常緑多年草。絶滅危惧IA類 (CR)
尖閣諸島の魚釣島や台湾に分布。4~5月頃、花径5mmほどの花が咲くという
乾燥に強く、地中に根をつけなくても樹上などに絡みついて生育
もともと希少の上、ヤギの食害による環境悪化により個体が激減している
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オオシラタマカズラ(大白玉葛)
アカネ科ボチョウジ属のつる性常緑低木。小笠原諸島の固有種
付属根を持ち、林縁の樹幹や岩などによじ登る。花期は5~6月
日本各地に分布するシラタマカズラよりも全体的に大きい
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コナミキ(小浪来)
シソ科タツナミソウ属の多年草。絶滅危惧II類 (VU)
日本(本州~琉球)、中国に分布。小型のタツナミソウの仲間
かつては、千葉、静岡でも報告されたが、現在では能登半島、
中国、四国と琉球列島の一部でしか確認されていない
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アカボシタツナミソウ(赤星立浪草)
シソ科タツナミソウ属の多年草
九州(屋久島以南)~沖縄に分布。日本固有種。林縁や草地に生える
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 3月3日撮影。
(つづ)

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この記事へのコメント

  • イッシー

    島のような閉鎖された?環境では独特の固有種が育つんでしょうね~。面白いですよね。花も綺麗に撮れていますね~!!
    2021年03月09日 12:21
  • nobara

    聖紫花って聞いた事があります。
    躑躅みたいなお花だったんですね(*^-゚)⌒☆
    葉の楕円が長いんですね~~
    なんだかシャクナゲがばらけた感じ?なんですね。
    ナガミカズラって珍しいですね。
    なんか?虫さんみたいに見えますね(*^-゚)⌒☆
    ムニンタツナミソウ、不思議な花ですね。
    コナミキ、見たら、ヒメジソと勘違いしそうです(^o^)丿

    昨夜、一瞬にして大事なのをまとめたテキスト、
    消滅してしまいました((+_+))
    どんな事をしても復旧できずでした。
    5年まえにwin10に替えた時のバックアップのを引っ張り出してきました。
    原因がわかりません。寝とぼけて操作したのかも。


    2021年03月09日 13:50
  • 無門

    こんにちは

    セレベス島
    懐かしい名前ですね
    4か月ほど住みました
    ウォーレスラインがありますので
    生物層がジャワとスラウェシでは
    違いますね
    2021年03月09日 15:42
  • 寿々木

    聞いたことも見た事も無い植物です。絶滅危惧種を保護するのは素晴らしいことですね。
    2021年03月09日 16:58
  • 秋月夕香

    こんにちは。アマミセイシカはまさにつつじとわかる花びらですね。マメヅタカズラは夾竹桃科に似合わない雰囲気ですね。丸い独特の葉っぱがかわいいです。ナガミカズラ、変わったお花と実ですね。アカボシタツナミソウ、どこかで見たことあるような・・でもよく似たほかのおはなかもしれません。
    2021年03月09日 16:59
  • はるる

    また珍しい植物がいっぱいですね。
    植物園がつなぐ命、そう思います。
    こういうことで、私たちも見ることができ、納得です。
    そこまで行かれませんが、このように見せていただけて、大変ありがたいです。
    2021年03月09日 18:56
  • 信徳

    南の島、特有の植物ばかりですね。
    勿論全部見たことが有りません。
    タツナミソウは大分本土に近い色、形です。
    2021年03月09日 19:03
  • eko

    島固有の植物ばかりですね。初めて見ます。
    植物園が希少種保全の取り組みをされるのは嬉しいことです。
    アカボシタツナミソウは綺麗ですね。
    2021年03月09日 19:58
  • river

    絶滅危惧種の中でも島嶼部の植物は滅多に目にすることがありません。研究植物園ならではの植物が並びましたね。
    2021年03月09日 20:27
  • なおさん

     珍しいもの尽くしですよねえ。なかなか見る機会のないものを労せずして見られると言うのはありがたいことです。
     琉球、奄美、小笠原など離島の植物を集めて展示するというのは植物好きにはタマリマセンね。
    2021年03月09日 20:55
  • うふふ

    絶滅危惧種がたくさんあって驚きます。
    もっといろいろあるのでしょう。
    「植物園がつなぐ命」にドキッとしますね。
    何とか頑張ってほしいです。
    2021年03月09日 21:05
  • 長さん

    イッシーさん、コメントありがとうございます。
    同じ種類の植物でも環境が大きく違うとそれぞれ異なった進化をしたり、どちらかが絶滅してしまったりと言うようなことが起こるのですね。
    2021年03月09日 21:14
  • 長さん

    nobaraさん、コメントありがとうございます。
    アマミセイシカは中国原産のツツジが変化したものらしいですよ。
    ナガミカズラの花は変わった形をしていますね。
    ムニンタツナミソウはタツナミソウとは全く異なる花ですよね。コナミキのほうがどちらかというとナミキソウに感じが似ています。
    パソコン内のデーター消失は一瞬のことですから、復旧は素人には手におえませんね。私は、消えて困るような文書類はOneDriveというクラウドに保存しています。Win10ユーザーなら5GBまで無料で使えます。
    2021年03月09日 21:29
  • 長さん

    無門さん、コメントありがとうございます。
    セレベス島にお住まいでしたか。お仕事だったのですね。ウォーレスラインは、アジアとオーストリアの生物の境界ですね。オーストラリア大陸が北上したことで近くなったということですかね。
    2021年03月09日 21:36
  • 長さん

    寿々木さん、コメントありがとうございます。
    これまでに何度かこれらの地域の希少種が展示されたことがありましたが、今回はその種類がとても多かったです。
    2021年03月09日 21:38
  • 長さん

    秋月夕香さん、コメントありがとうございます。
    アカボシタツナミソウの花は園芸店でも売られているタツナミソウに似ているので、似ていると思われたのでしょうね。
    昔の植物分類は形が似ていることが基準にされてきましたが、現在は遺伝子が似ているかどうかが基準になっています。ですから、同じ遺伝子を持っていても花や葉の形が違うということはよくあることです。
    2021年03月09日 21:44
  • 長さん

    はるるさん、コメントありがとうございます。
    今回は珍しい植物が多数展示されていました。
    この植物園は国立科学博物館の下部組織ですから、こうした希少種の保存、研究、育成なども重要な使命になっています。
    2021年03月09日 21:47
  • 長さん

    信徳さん、コメントありがとうございます。
    離島の植物は他の地域とは異なった進化を遂げることがよくあるそうです。その結果、花の形が変わったり、花が同じでも葉の形が変わったりと言うことが起こるそうです。
    2021年03月09日 21:52
  • 長さん

    ekoさん、コメントありがとうございます。
    希少種の保全育成は植物園の氏名の一つですね。ここは国立科学博物館の下部組織ですから、国の方針に基づいた研究をしているのですね。
    2021年03月09日 21:55
  • 長さん

    riverさん、コメントありがとうございます。
    他の植物園でも希少種や絶滅危惧種の保護・育成を行っていますが、ここは科学博物館の下部組織だけに、研究している植物が広範です。今回の展示は、これまでより品種数が多かったです。
    2021年03月09日 22:01
  • 長さん

    なおさん、コメントありがとうございます。
    これらが生育する島々に直接見に行くなんてことはほぼ不可能ですから、こうして研究成果を見せていただくのは貴重な機会ですよね。
    2021年03月09日 22:03
  • 長さん

    うふふさん、コメントありがとうございます。
    日本には絶滅危惧植物がかなりの数、存在するそうです。それらを保護・研究・育成するのはこの植物園の使命です。それぞれの生存環境は異なりますから、育てるだけでも大変ですよね。
    2021年03月09日 22:07
  • 月奏曲

    やっぱりみなれないものばかりですね
    島とかだと島内環境に特化してるのが最適ですからねぇ…とはいえ近年の地球の環境ですとちょっとw

    こういった植物の保護も大切な仕事なんですよねぇ…

    本来はきちんと寄付すべきなんですがついつい無料の響きに心ひかれちゃうw
    2021年03月09日 22:48
  • mina

    こんにちわ
    珍しい植物が一杯ですね
    アマミセイシカはユリに似ていますね
    良い香りが漂って来そうです
    2021年03月10日 08:24
  • 長さん

    月奏曲さん、コメントありがとうございます。
    周囲から遠く隔絶された島で変種が見つかりやすいのはそういう事情からですよね。
    最近では環境省の西之島での生態調査が脚光を浴びていますね。
    この植物園は国の附属機関ですから、希少種の調査・保護・育成は使命になっています。
    2021年03月10日 09:22
  • 長さん

    minaさん、コメントありがとうございます。
    アマミセイシカの写真2枚目は花をアップで撮っていますから、ユリに似ているとお感じになったのでしょうね。ツツジの仲間なので、香りはほのかに感じられる程度です。
    2021年03月10日 09:25
  • すーちん

    おはようございます
    絶滅危惧種が増えていくのは
    辛いですねー
    タツナミソウは日本固有種ですか
    2021年03月10日 09:51
  • 長さん

    すーちんさん、コメントありがとうございます。
    普通のタツナミソウは日本を始め、朝鮮半島、台湾、中国大陸(中南部)、ベトナムにも分布する植物なので絶滅の恐れはありませんが、琉球や小笠原の固有種は絶滅の心配があります。
    2021年03月10日 10:31
  • ロシアンブルー

    奄美・小笠原にはそこにしかない固有種、希少種の植物類をなんとか残したいですね。
    ムニンタツナミソウ、新宿御苑の温室で見たような気がします。
    そろそろタツナミソウが咲く季節ですね。
    2021年03月10日 10:38
  • 長さん

    ロシアンブルーさん、コメントありがとうございます。
    離島の希少種や固有種は絶滅が危惧されています。多くは人が入り込んで環境が変わってしまうからですが、こうした植物は自生地で保護するのが一番なんですよね。
    新宿御苑も固有種や絶滅危惧種の保護育成に取り組んでいますね。
    2021年03月10日 10:50